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〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第71章 君しか見えない-純-❀伊達政宗❀






────ココロガ、イタイ




彼女の言った言葉は、私の心に深く突き刺さり。
まるでそこから、毒が回ったようだった。

何も、考えられない
何も、考えたくない
会えない
会えない、政宗に




こんな私、惨めで、
情けなくて、見せられない──……




あの人は、みんなを導く奥州の光だ。
きらきら眩しく輝いて、
行く先を照らし、強い心で惹き付ける。

じゃあ、傍にいる私は……?

怖がりで、自信が無くて
ごくごく普通の、平凡な子。

見合うわけがなかったんだ。
あの人に、私は──……














────……政宗、ごめんね














酷く、心が荒(すさ)ぶる。
美しすぎる、私の恋敵を目の前に、
為す術もなく、佇むしかなかった。



『美依』



浮かんでは、消えていく。
愛しい人の顔。
愛しい人の声。


大好きな……笑顔。


どうか散らさないでと願っても、
零れ落ちるは、儚き泡沫。

淡い乙女色に染まった、私の恋心。













《君しか見えない-純-》終
《君しか見えない-繋-》に続く……


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