〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第68章 蜜な想いはくちびるから《後編》❀徳川家康❀
────唇から蜜な魔法を、あんたに
淡く色付いた想いは、今極彩色になって、
俺の身体を駆け巡る
いくら愛しても、愛し足りないから
あんただけに見せる、素直な自分で
この唇から、砂糖菓子より甘い熱を吐く
「家、康…まだお昼だし……」
「あんたを愛でるのに、時間は関係ない」
「で、でも、誰か来たら……!」
「なら…声は少し我慢しようか」
「……っ」
「大丈夫、こうして塞いでてあげる」
「ぁんっ……」
口づけから始まる関係もある。
『思慕』『誘惑』
『欲求』『敬愛』
口づけには、色んな意味があるけれど。
でも、結局は全て当てはまるのだと思う。
『欲望』『束縛』
『支配』『愛情』
全てひっくるめて、想いの形だから。
どれも全て抱く感情だから。
それをこれから──……
じっくり、教えてあげるから、ね?
「美依、俺に愛される覚悟、決めてよ。とことん、骨抜きになるまで愛してあげるから…俺だけにその蕩けた顔は見せること。解った?…うん、いい子だね。ご褒美に、また熱をあげるよ。だから、俺のこと、愛してるって…言ってみて」
委ね、貫く愛情は潤に
漏れ出る吐息と、愛の囁きを。
魅せられ、痕を残しながら──……
蜜な想いを注いでいった。
くちびるから伝わるのは、そう
『愛してる』と、煌めく程の純な蜜情。
『蜜な想いはくちびるから〖後編〗』
終
❁*.゚すぺしゃるさんくす
アリス様