〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第66章 牡丹と微熱に魅せられて〖誕生記念〗❀真田幸村❀
「────お前が、今すぐ欲しい」
美依の目が、さらに大きくなると同時に。
喉が、こくんと鳴ったのが解った。
なんだよ、その物欲しそうな仕草は。
柔らかい唇はほんのり湿っていて……
艶っぽく熱を帯びたその感触は、俺の理性の歯止めを、簡単に解き放ってしまいそうだ。
すると、美依は少し俯き。
視線を泳がしながら、恥ずかしそうに言う。
「でも、ここ外だし……」
「誰も来ねーよ……嫌?」
「嫌、では、ないけどっ……」
「なら、いいだろ。もう、我慢出来ねー」
「……っ、もうっ」
『幸村は困った人だね』
そう言って、美依は苦笑した。
我慢出来ないものは、我慢出来ない。
想いが通じて、可愛いお前を目の前にして。
我慢出来る男が居たら、見てみたいもんだな。
俺は美依を再度抱き締め……
そして、もう一度唇を重ねた。
誕生日の夜、想い合えた悦びを。
花火と満天の星が見守る中、炎のような熱を、弾けさせたのだった。
────…………
────夏の夜の夢が、華開く
火照りきった躰を触れ合わせて……
蜜なる一時に、溺れていく
唇が触れて、響く甘い水音と
『幸村ぁ……』
美依が甘ったるく名前を呼ぶ声
それだけで、最高潮に高ぶる
なぁ、いつから?
いつから、俺の事好きだった……?
俺はきっと、お前に出会って
それが必然かのように、お前に惹かれた
お前だから……俺は恋をした
「美依……」
「んっ…ゆきぃ……」
「ほんっとーに…可愛いな、お前」
神社本殿の壁に美依の背中を付けさせ、膝裏に手を掛けて脚を上げさせる。
乱れた浴衣から白い太ももが伸び、その付け根は…
俺が先程散々解したせいで、すっかりぐずぐずに蕩けていた。
降ろしている方の脚に、蜜が伝っているのが解る。
その馨しい匂いは、ぷんと鼻につき…
限界まで熱くなった腰が、さらにぞくりと疼いた。
やっと美依とひとつになれると。
さっきから心が浮ついて、頬が緩むのを止められない。