〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第54章 尋常に勝負!-秘密の恋文-❀政宗END❀
「なんだ……やきもちか?」
「べ、別にそんなんじゃ……」
「……お前だけだ、美依」
「……っっ」
「だから、優しくさせろ……いいだろ?」
すると、美依は耳たぶまで赤く染め、小さく頷く。
ああ、可愛い。
可愛すぎて参るな、これは。
男に抱かれて身体は火照ったままなのに、この初々しい反応。
どこまで俺を惚れさせれば済むんだ、こいつは。
「あっ…政宗っ……」
そのままゆるりと髪をかき寄せ、露わになった細いうなじに、そっと口づける。
そのまま首筋から、華奢な肩へ。
唇を滑らせて、さっきしたように甘く唇で噛みながら肌を辿っていると、また美依が息を詰めた。
このまま二回戦…は無理だよな、さすがに。
ここでがっつくのは、ちょっと男らしくない。
美依は乙女を喪ったばかりだぞ?
「なぁ、美依……」
「ん……?」
「少しだけ、触れてもいいか……?」
「いい、けど…途中で我慢してね」
「え?」
「今日はこれ以上は…恥ずかしいから」
(そーゆーのが男を煽るってことも…教えてやらないとな)
可愛い可愛い、純朴な俺の美依。
男に染められ、なお純な心を失わない……
俺が勝ち取った女は、そんなウブな女だ。
ずぶ濡れになって、奪い合った美依の恋文。
確か、こう書かれていたな。
『出会った時から、貴方に恋した』と。
それは、俺も同じだ、美依。
お前に触れるたび、きっと。
(────俺は、何度でもお前に恋をする)
「んっ…政宗……」
「小せぇな、お前…でも、あったかい」
「ふわぁっ…そこは、だめっ……」
「やり過ぎなければ大丈夫」
少しずつ教えていこう。
まだまだお前の知らない、未知なる世界はいっぱいある。
だって、お前も気持ち良くなりたいだろ?
一緒に扉を開いて、少しずつ染め上げて。
今日開いたばかりの綺麗な蜜華に、水を注いで。
そして、また艶やかに開花するまで……
俺が一番傍で見守っていてやるから。
色んな事、少しずつ覚えていこうな?