〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第53章 尋常に勝負!-秘密の恋文-❀秀吉END❀
────でも、美依はそうじゃなかった
「……っっ!」
突然、高まりきった昂りに柔らかい手が触れ、俺はびくりと腰を跳ねさせた。
見れば、美依が俺のイチモツに触れている。
硬く筋張った竿を握り、緩く緩く扱いてきて……
いきなりもたらされた直接的な官能に、俺はみっともなくも息を荒らげた。
「おい、美依っ…ちょっ……!」
「気持ち良くなって、秀吉さんも…こんな…」
「ぁっ…それ以上、扱くな……!」
「こんなになるまで、我慢してるくせに……!」
にちゅっ…にちゅっにちゅっ……
湯で濡れているのもあり、我慢した証が露になって漏れ出るのも更に手伝って、美依の手をぬるぬると滑らせる。
その摩擦が堪らない快感を呼び、美依が触れていると言う事実もあって……
驚くほど簡単に、自分の躰が絶頂目指して駆け上がる。
「駄目だ、美依っ…ぁっ……!」
「だめじゃないよ、ほら、ビクビクしてきた……」
「はぁっ…待て、出ちまう、からっ……!」
頭が真っ白になり始め、美依の手淫からもたらされる快感に、一気に登り詰めそうになったが……
俺は達してしまう、すんでの所で美依の手をぐいっと昂りから引き剥がした。
少し荒くなった息を整えながら美依を見下ろせば…
美依は不満そうに眉を寄せ、俺を見上げてきた。
「……なんで止めるの」
「当たり前だ、お前にこんなことさせられない」
「……っっ、秀吉さんは、なんでそうなの…?!」
「え?」
唇を噛み締め、怒ったように必死に見上げる美依。
その射抜くような、真っ直ぐな黒い目に囚われ、身動きが出来なくなる。
「秀吉さんはいつも、自分そっちのけで私のことばっかり。そーゆーとこ、すごく腹立つ」
「美依……」
「私はもう秀吉さんの妹じゃないの、だから…求めてくれなきゃ、寂しいよ……!」
「……っっ」
そして、美依の放った言葉は──……
俺が頑なに保っていた天秤を、呆気なくぶち壊した。
「私は秀吉さんがすき、だから一緒に気持ち良くなろう?私は、どんな姿の秀吉さんでもすきだよ。何をされたって、幸せなんだからっ……」