〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第48章 私を見つけて、戯れに❀家康END❀
「美依、本来のかくれんぼってこーゆー遊びだよ?」
「え……?」
「女が逃げて、男が捜して…見つかったら、大人の戯れをする」
「大人の戯れって……」
「だから、こーゆー事でしょ?」
「んぁっ!」
美依の胸先を、クリっと指で摘むと、美依は身体を跳ねさせ声を上げた。
その流れで、軍神とする事になった勝負の話をする。
そして、俺が先に見つけ、今に至る話をすると……
美依は口を金魚みたいにぱくぱくさせ、驚いたように俺を見た。
「美依、ぐっすり寝て起きないから…だったら色々お仕置きしておこうと思って」
「い、家康……」
「軍神と仲良くしすぎ、あんたが他の男と仲良さげにしてるのは…見ていて耐えられない」
「……っっ」
「……その意味、解る?」
俺は、すっと美依の額の髪を掻き上げ……
その額に、唇を押し当てた。
ちゅっと音を立てて啄み、その後唇も啄む。
俺は普段天邪鬼だけど、伝えたい言葉だってある。
だから、勇気を振り絞って、今日くらいは素直になるんだ。
そう心に決め、若干潤み始めている、美依の黒真珠のような瞳を見据えながら……
心にある想いを、赤裸々に美依に伝えた。
「美依の事が、好きって事なんだよ?だから、軍神と仲良くしないで。軍神だけじゃない、他の男も…美依に触れるのは禁止。美依は、俺だけのものだから。あんたも、俺以外にこんな姿、見せたら……もっとお仕置きだよ?」
────独占欲でも、なんでもいい
ヤキモチと言われようが、美依は俺だけのものだ。
他の男になんて、渡したくない。
だから、絶対負けるわけにはいかなかった。
例えば軍神じゃなくても、誰相手にだってそうだ。
(────美依の全てを、自分のものにしたい)
「いえ、やす……!」
すると、美依は掠れた声で名前を呼び。
その細い腕を、俺の首に巻き付けてきた。
そしてそのまま、俺の耳元で……
俺が一番聞きたかった言葉を、可愛い声で囁いた。