• テキストサイズ

〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第47章 私を見つけて、戯れに〖共通〗❀家康VS謙信❀




「どっちが先に見つけても恨みはなし、いい?」

「当たり前だ、徳川家康。俺が絶対に勝つ」

「勝つのは俺だから、お前なんかに美依は渡さない」

「さぁ、そろそろ時間だ。捜しに行くとしよう、夕刻過ぎても戻らぬ場合は、美依を見つけていると認識するのだぞ」

「それはお互い様でしょ、軍神」

「────いざ、尋常に勝負、徳川家康」




お互いをぎっと睨み合い、逆方向に足を向ける。

絶対自分が先に美依を見つける。
そして、必ず自分が美依と結ばれるのだ。

それを決意しながら、美依を捜し始めた。

何も知らないのは、美依本人だけ。
素直すぎる美依と『大人の戯れ』をする事だけを心に描いて……

家康と謙信の戦いは、幕を開けた。
愛しい女と肌を重ねるために。

絶対に、負けられない戦いの火蓋が切って落とされた。
















────一方、その頃美依は




「あ、こんな所に山小屋がある!」




しばらく山の中を歩き回った所で、小さな山小屋を見つけ、その中にいそいそと身を潜めていた。

だいぶ歩き回って、少しくたびれたのもあり…
小屋の隅で小さく膝を抱えて座る。




「山小屋があるなんて、ラッキーだったな。あんまり変な場所に隠れて見つからないのも困るし…ここで大人しくしてよう」




ただ身体を休めるためだけに作られたと思われる山小屋は、中には何もなく、ただ木材などが積んであるだけだ。

でも、一つだけある窓からは、春の暖かな日差しが、さんさんと差し込んで……

その暖かさが眠気を運んで来るのが解った。




(しまった、眠くなってきちゃった…こんな場所で寝ちゃだめだよね……)




そんな事を思いながらも、微睡み始め……
気がつけばいつしか、壁にもたれて、美依はすっかり寝入ってしまった。

時間は刻々と過ぎていき……
その山小屋に誰かが入って来ても、気付かぬまま。

いつしか太陽は傾き始め、そんな中で小屋に入ってきた『誰か』は愛おしむように、その眠ってしまっている愛しい女に触れた。





/ 1230ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp