〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第44章 姫百合と艶やかな純情《前編》❀明智光秀❀
「解りました、私が…光秀さんを鎮めます」
「美依……」
「私の、せいですからっ……!」
「……お前の?」
「はいっ……」
すっと光秀さんの頬に指を滑らせ……
震える声で、馬鹿みたいに自分の本音を話す。
「私…光秀さんに、媚薬を飲ませました。光秀さんの素顔がもっとみたくて…お酒に媚薬を混ぜました。貴方に求めて欲しかった。愛しているから……余裕で大人な光秀さんの仮面の下を、見たかったんです。本当に、ごめんなさ……!」
すると、光秀さんは一瞬驚いた表情を見せ、
その後、ふっと優しく笑って……
私を力強く抱き締めながら『悪い子だな』と呟いた。
────熱に、揺られ揺られて蜜一夜
私の熱い肌と、貴方の熱い肌
隙間なくぴったり重ねて、焼け付くように焦げて
そして、崩れるように、蕩け合う
蜂蜜酒に混ぜた、私の想いは
貴方を淫欲に溺れさせ
それでも、貴方は私に優しく笑った
貴方を愛しています、だから……
私に熱を分けてください
貴方を癒すと言いながら、
私も貴方に溺れたいだけなんだ
繋がって、溶ける
貴方の引力に引き付けられて
今日もまた、蜜な絶頂に登っていく
その日は、蜂蜜色の月がでていた
私がお酒に混ぜた、甘い罠の色だった
《姫百合と艶やかな純情〖前編〗》終
《姫百合と艶やかな純情〖後編〗》に続く──……