〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第36章 淡紅染まりし蜜一夜《後編》❀織田信長❀
────吹き荒れるは恋の嵐
淡紅に染まった、私の想いは……
貴方の瞳のように、燃えて燃えて熱を孕み。
そして、また望んでいくのかな。
あの日の夜、『蜜一夜』の再来を。
「貴様…この第六天魔王にその様な口を聞くとは、いい度胸だ」
「え、第六天……えええ?!」
「なんだ、俺を知らぬのか。斬って棄ててやる、美依にまとわりつく小蠅が」
「ちょっ…信長様待ってください!」
「え、信長様?織田信長?!」
「今度は呼び捨てか、よっぽど死にたいらしい」
「ダメです、信長様!帰りましょう!」
「成程、このまま帰って、貴様が代わりに仕置きを受けるわけだな、承知した」
「え、仕置きって……きゃあ!」
「あ、担がれた」
「男、貴様とはいずれ決着をつけてやる。美依、今宵は貴様をどう啼かせてやろうな」
「ちょ…降ろして~~~っっ!!」
────前言撤回
私の恋人は、確かに可愛い所もあるけれど。
とんでもなくヤキモチ妬きの、しょうがない人だ。
こんな彼を愛してしまったからには……
私の人生は、息つく暇もないくらい。
満ちるに満ちて、色濃いものになるのだろう。
そして、溺れるほどに愛されて……
私はまた甘い啼き声を響かせていくのだ。
「やんっ…ぁあっ…のぶ、様ぁ……!」
「言ってみろ、貴様は誰のものだ……?」
「私は、信長様の、ものです……ぁあぁぁっ!」
────はらりひらり舞う、ひとつの恋
貴方に出会い、恋をして
そして紡ぐは、甘い恋唄
淡紅の花を、肌にたくさん咲かせて
それは、気持ちの証
ちょっとヤキモチ妬きの愛する貴方の
不器用で純粋な『愛してる』の甘い蜜印
《淡紅染まりし蜜一夜〖後編〗》
終
✿...*゚すぺしゃるさんくす
micha様