〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第31章 〖V.D企画〗甘い恋人-家康編-❀徳川家康❀
「あっま……」
その甘味の甘さに、思わず眉をひそめる。
口の中で蕩けるような、脳髄につーんとくるほどの甘さ。
すると、俺の様子を見た美依が、しゅんと申し訳無さそうに瞳を伏せたので……
俺は口を動かし急いで食べ終わると、くすくす笑って、その瞼にちゅっと口づけた。
「なんて顔してるの、美味しいよ」
「無理しなくていいよ、甘いの苦手なのに」
「美依が作ったものなら、甘いのも平気……ありがとう。美依も一緒に食べなよ」
俺は包みから団子を一つ摘むと。
自分の唇で咥え、美依の口元に差し出した。
口移しで食べて、と口元を指差す俺に、美依は戸惑いながらも。
団子を食べようと、俺の口元に唇を近づけた。
その瞬間。
「んっっ……!」
俺は美依の口の中に団子を転がすと同時に、その唇をもう一度塞いだ。
さっきよりも、甘い甘い口づけ。
舌を差し入れ、団子も舌も絡めながら、美依の思考回路を奪っていく。
「んっ…ぁっ……!」
「美依……んっ…はぁ……」
「いえ……っんぅ……!」
────美依、大好きだよ、美依
溢れ出した心は止まらない。
欲しかったのは、美依の『すき』だけじゃない。
身体も、その柔肌も、そして。
誰も触れたことがない、美依の奥底も。
全てが欲しくて、堪らない。
俺は美依の襟元に手を掛けると、その合わせを少し強引に開いた。
途端に姿を見せる、真っ白な肌。
唇を離し、今度は首筋から胸元に唇を滑らせていく。
「はぁっ…美依っ……」
すでに火照った美依の身体は赤く、そして。
先ほど口にした甘味よりも、もっと甘い。
ぷんと香る、甘ったるい匂いも手伝って。
心が煽られ、欲情して、美依が欲しいと魂が悲鳴を上げる。
俺は力を入れ、そっと美依の身体を押し倒すと。
下から見上げる美依を、熱を孕んだ瞳で見据えながら……
美依にこれからの『行為』に同意を求めた。