〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第26章 白雪-sirayuki-《蜜夜編》❀真田幸村❀
「ねぇ、幸村……」
「なんだよ」
「帰る前に一個わがまま言っていい?」
「わがまま?」
「……もう一回、口づけて」
「……っっ、お前な……」
「だめなら、いい」
「ほんっとに……ああもう、知らねーぞ」
「え?」
「帰したくなくなるって言ってんの」
「そ、それは我慢!」
「もうおせーよ、ばか」
────その後、
美依と一緒に苦しい言い訳を考える羽目になるが
触れ合った唇は、甘く。
蕩けるほどに柔らかく……
何が幸せかを、見事に教えてくれた。
それは、雪の夜に咲き誇った蜜の華
俺だけの前で花開き、そして。
淫らに煌めいては、弾けて輝く。
絶対……離さねーよ。
紅、燃ゆる白雪。
染まって浮かされ、焔のように。
────いつまでも舞い散る、想いを馳せて
《白雪-sirayuki-〖蜜夜編〗》
終