〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第22章 艶熱蝶々-視線の鎖- ❀明智光秀❀
────その時、季節外れの蝶々が部屋を舞った
囚われし心は、熱を上げる。
お前が欲しいと、熱して、火照って。
そして、俺はもう一度伝えるだろう。
『お前が好きだ』と。
いや……違うな。
『お前を愛している』が正しいか。
艶やかな熱は鎖。
それに捕らわれてしまった俺は……
もう二度と離せないほどに。
みっともなく、惚れている。
だから、笑ってくれ。
笑顔を俺に向けてくれ。
お前の為ならいつでも飯を作るぞ?
誰にも負けないくらい。
お前を焦がす飯を。
例え、味音痴だとしてもな。
艶熱蝶々、空を舞う。
鮮やかに羽根を広げて魅せてくれ。
俺だけに見せる、艶やかな熱を。
それに浮かされるなら────…………
みっともなくとも、馬鹿みたいでも。
溺れてしまうのも、悪くは無い。
《艶熱蝶々-視線の鎖-》
終