〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第13章 Xmas SS 〜白い聖夜の天使は君〜 ❀光秀&家康❀
「ほう、お返しをくれるのか。それは、俺が決めていいのか?」
「はい、勿論です!」
「なら……俺は一つしかないな」
「ひゃっ……!」
その黄金の瞳が細められたと思ったら、次の瞬間。
ひょいと横抱きにされ、美依は声を上げた。
そのまま、ゆっくり畳に組み敷かれ……
びっくりする間もなく、上から光秀の熱を孕んだ瞳に射抜かれる。
美依は何も言えず、下から見上げていると……
光秀は甘い憂いを帯びた口調で囁いた。
「お前自身が、俺は欲しい」
その掠れた声は、心を鷲掴みにし。
情欲に駆られた瞳は、視線を離せなくする。
そして、だんだんと指が絡んで畳に縫い付けられ…
その熱を持った身体が触れ合っていく。
一気に色濃くなった空気に戸惑いを隠せずにいると。
光秀は、まるで安心させるように、一回唇をちゅっと啄んだ。
「なんでもお返しをくれるんだろう?」
「光秀、さっ……」
「優しくするよ」
「……っっ!」
「優しくする」
その一言で。
身体が一気に芯から崩れた。
小さい『はい』と言う返事が合図となり……
光秀は美依の小さな身体を暴く。
熱を与え、そして溺れさせて。
一点の穢れのない白を、艶やかに鮮やかに染め上げていく。
「光秀、さっ…んっっぁあっ…やっ……!」
「お前は随分色っぽく染まるのだな、癖になりそうだ…もっとよく見せてごらん、おいで、美依」
────聖なる夜に響かせて
天使の啼き声を。
甘い甘い、艶やかな音色で。
もっともっと、虜にさせて。
白い聖夜は二人を包むように……
静かに儚く、降り積もっていった。
《Xmas SS 〜白い聖夜の天使は君〜 / 光秀編》
終