〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第12章 俺の恋人は藍玉の天使《後編》❀豊臣秀吉❀
まさかの願いが叶った、奇跡のクリスマス。
一緒に買い物をした事も、
手を繋いで、見上げたクリスマスツリーも、
あの公園で見た、焼けるような夕陽も、
全て、全て忘れない。
秀吉さんが贈ってくれた言葉も、
交わした口づけも、
部屋で契り合った蜜夜も。
全て夢幻ではなく、現実だった。
これからも手を繋いで歩いていこう。
この戦乱の世で。
儚いけれど、とびきり煌めく命を輝かせ。
そして、紡いでいこう。
貴方への気持ちを。
たどたどしくてもいい、私なりの道標として。
────ねぇ、秀吉さん?
時は戦国。
戦の絶えない、この戦乱の世界を。
静かに静かに静かに見守るように……
今日の安土には雪が舞い散る。
それはそっと降り積もり。
人々の心まで、白く染め上げる。
そんな世界を、鮮やかに彩るように……
私の心には、愛しい人の顔が浮かんで。
そして、ふんわりと温めていったのだった──……
《俺の恋人は藍玉の天使〖後編〗》
終
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