第97章 鈍色ラプソディ❀豊臣秀吉❀

「も、だめぇぇ………っっ！」



と、その時。
一際甘やかに高く啼いた美依が、天井を仰いで躰を痙攣させた。
途端に内壁が窄まり、中にある指をきつく締める。
それが緩んでみれば、美依はくったりと脱力して俺に躰を預け……
真っ赤な可愛らしい顔をしながら、浅く荒い呼吸を繰り返していた。



「気をやったのか、気持ち良かったか？」

「っ……聞いちゃ、だめっ……」

「好かったんだな、なら良し。本当にお前は可愛いな」

「もうっ……」



中から指を引き抜き、形のいい後頭部を優しく撫でる。
なんだか、頭のてっぺんまでほかほかと熱いような気がする。
いや、美依の躰全体が熱の塊なんだな。
こんなに火照らせて、白い肌を赤くさせて……
見てるだけで目眩を起こしそうになる、蕩けた愛しい女の躰は、ただただ滾る材料でしかない。


(………っ、まずいな)


また自分の"モノ"が質量を増したのを感じて、俺は少しだけ眉を寄せた。
感覚的に、もう反り上がっているのが解るし、硬くなっていて色んな意味で"準備万端"ではあるが。
でも……美依はどうだろう。
もう受け入れ態勢は整っているだろうか？
躰だけではなく、心の準備も。
そんな事を考えていれば、俺にもたれかかっていた美依が俺の腰にするりと腕を回してきた。



「ね……秀吉さん」

「ん、どうした？」

「私も触れていい？その…秀吉さん自身に」

「え……」



その問いかけに、心ノ臓がドキリと高鳴る。
だがそれに答えないうちに、美依は再度手を動かし、脚の間に聳える昂りに触れてきた。
するりと細い指で撫でられているのを感じ、瞬時に痺れるような快感が走る。
みっともなく息を荒れさせれば、美依は俺の顔を見上げてきて……
欲しがるような潤んだ瞳に、また痛いくらいに鼓動が大きく鳴った。



「こ、こら……美依」

「だめ……？気持ち良くない？」

「あのな………っあ」



先っぽから先走りがとぷりと漏れ出す。
本気でまずい、こんな風に触れられるだけで馬鹿みたいに気持ちいいから。
理性が切れそうになる、『出来るだけ優しくする』と約束したのに、このままではもう。