〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第97章 鈍色ラプソディ❀豊臣秀吉❀
「────抱いていいか」
「っ……」
「出来るだけ優しくするから」
美依に許しを乞えば、美依は目を輝かせて……やがてふっと口元を緩め、愛らしく笑んだ。
「大丈夫だよ、だから…秀吉さんの好きに抱いて」
(知らないぞ、俺を煽ると)
ゆっくり重なった唇、それは甘い時間が始まる合図。
俺と美依は初めて肌を重ね合わせながら、気持ちも溶かして絡めていった。
夜空には丸い望月が浮かぶ。
それは俺達を見守るように……ただ静かに煌めいて、穏やかな月影を作っていた。
*****
もう少しまともな生き方をしてきたら、もっと早くに俺の人生は変わっていたのだろうか。
でも、きっかけが信長様じゃなかったら今の俺は居なかったし、本能寺でお前と出会う事もなかったのだろう。
たくさん後悔する過去がある。
それでも、その全てを受け入れてくれるお前に出会えた。
愛し愛され、今こうして一緒にいる。
俺は…曝けだすことを、何怖がっていたんだろうな。
「んっ…ぁ、やぁ……」
熱く火照る肌に手を這わせる。
胡座に跨らせ、目の前にある二つの膨らみを可愛がってやれば、美依は我慢出来ないと言ったように声を漏らした。
赤く膨らむ先を舌先で嬲って、指先で弾いて、柔らかな感触を堪能するように愛撫する。
美依は胸が小さい事を悪いように言っていたが……
手のひらにすっぽり収まる大きさのそれは、ふわふわでも張りがあって触り心地が良い。
それになんと言っても、感度が抜群。
触れるだけで胸先は気持ち良さそうに形を変え、口からも甘い響きを聞かせる。
これのどこが美依の欠点だというのだろう、長所でしかないだろう?
「んっ…美依……」
「あっ…そこ、ばっかり、や……っ」
「嫌だ、可愛いからいっぱいする」
(かーわいいな…抑えられなくなりそうだ)
初めて見る、美依の『女』としての姿。
惚れた女の躰は、いい意味でも悪い意味でも毒だ。
見て触れるだけで欲情し、もっともっととがっついてしまいそうになる。
恥じらって肌を染める所や、恥ずかしいのに甘い声が出てしまう所……
そんな所が馬鹿みたいに可愛くて参る。
それらが総合して、また俺を滾らせていくのだ。