〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第91章 君が傍にいるだけで《前編》❀織田信長❀
それでも──……
愛する事は止められない
愛しいと思う感情は加速する
己でも呆れるくらいに
「……美依」
「んっ……」
少し唇を離して名を呼ぶと、美依は真っ赤な瞳で俺を見つめてきた。
愛する美依は俺の妻になり、今宵は初夜で。
これほど満たされる幸福を他に知らない。
むしろ、自分が手に入れてはいけない幸せだと思っていた。
天下統一は血塗られた道だ。
この手は沢山命を殺めて、屍の山を築いた。
そんな俺が──……
家族を持つなどと、到底許されない事だと。
『貴方を温めたいんです』
だが、美依はそう言って笑ってくれた。
俺にいつしか忘れていた人の温かさを思い出させ、そして焼け焦げるほどの熱情を植え付けた。
もう、離せはしまい。
その温もりを知った、今では。
この想いは──……
いつまでも朽ちぬと永遠を思ってしまう。
「貴様には感謝している、美依」
「え……?」
「俺に一生付いてくると決めた事だ」
「そんなの、当たり前です!」
「……そうか」
『当たり前』か。
それがどれほど嬉しいか……
貴様には解らんのだろうな。
繋がる躰が、尚も熱を上げる。
滾った愛情が──……
『もっと愛したい』と暴走するから。
だから…俺に一生愛されろ、美依。
────ぐちゅんっっ!!
「……っぁあっ!!」
気持ちのままに下から突き上げたら、美依は仰け反って悲鳴を上げた。
倒れないように、きつく抱き竦めて……
俺はまた、腰の律動を再開させる。
何度も何度も何度も。
美依の奥深くをえぐるように、下から貫いて……
そうすれば美依は昂りの先が奥の口に当たる度に、中をきつく締め上げ、さらに奥へと誘ってくる。
「はぁんっ、のぶ、なが、様ぁっ…!」
「美依っ…堪らなく、好いっ…」
一度煽られた、吐精感が蘇って。
今度こそ俺は、絶頂を目指して駆け上がった。
ぬるぬると擦れる感覚が堪らない。
間近で揺れる、濡れた顔も……
その『美依』という存在全てが、俺を狂わせ、情欲に溺れるみっともない男に変えていく。