〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第86章 純愛イノセンス《後編》❀徳川家康❀
「美依っ……」
「んぁっあっ……!」
「大好きだよ、美依っ…!」
そして、心のままに重なり合って。
揺れる、揺れる気持ちの先に…
明日に繋がる幸福を夢見る。
『愛してる』と伝え合って、
さらに高い場所にある幸せを掴むのだ。
『美依、あんたの初恋は俺だよ。
そうなの?って…自分で言ったんでしょ。
解らないなら、教えてあげるよ。
この三日間、何があったか…ね。
でも、ただ一つ言えるのは……
どんな姿でも、あんたを好きになった。
それは決められてるんだって、解ったよ』
────それから
美依の懐妊が解ったのは、
少し経ってからの事。
俺はあの幼い美依の言っていた、
あの言葉を心の中で繰り返している。
『楽しく過ごしても不安に過ごしても一緒なら、絶対楽しいって思った方が幸せだ。考えても解んない事不安になるなら、幸せがいっぱい待ってるはず!って思った方がいい』
ああ、未来はきっと楽しくなるね?
不安が無いわけではないけれど、
きっと幸せが待っていると信じてるから。
力をくれたあんたを、
ずっとずっと守っていくよ。
俺のこの手で、命ある限り──……
今日も晴れ。
来年の七夕は三人だね?
俺達はどんな家族になるのかな
ひねくれ者の俺と、素直なあんたと
子供はどっちに似るのかな?
俺はあんたに似てほしいけど
天邪鬼なんて苦労するだけだ
ほら──……
考えるだけで、幸せだね
この胸いっぱいの想いを抱き締めて
想いを馳せたその先は…
煌り輝く、俺達だけの眩い未来。
まだ見ぬ時間は知らない色、
あんたと同じ……
純粋な時間をこの手で染めていく。
《純愛イノセンス〖後編〗》
了
✩.*˚すぺしゃるさんくす
アリス様