〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第78章 桃色媚薬-戯れと蜜の恋-❀明智光秀❀
────光そのもののお前に
俺も真っ白になって、満たされたい
「なら、教えてやる。ただし……」
「ただし?」
「必ず応えると約束するか?」
「え、何に?」
「俺の気持ちだ」
「光秀さんの気持ちって……」
────好きだよ、美依
戯れに溺れる蜜の恋。
蜂蜜みたいに甘いそれは、
お前を桃色に染めて、
俺も桃色に染まっていく。
俺はお前しか愛せない。
だから、お前を想って
みっともなく一人戯れた。
煌めくお前が眩しくて
至極の幸せをくれるからだ。
大切にするよ。
だから、応えてはくれないか?
お前はとても温かい。
その温もりを、もっと分けてくれ。
俺がそう言葉を紡げば、
まるで林檎みたいに頬を染めた。
そんなお前が、優しく微笑み
首を縦に振った時──……
季節外れの揚羽蝶が、
艶やかに舞って、羽ばたいていった。
《桃色媚薬-戯れと蜜の恋-》
終