第2章 ◆入団希望！ＬＯＶＥゆえに◆

「あー、ねえ、キョンちゃん。理由、気になる？」

「まぁ、全く気にならないと言うと嘘になるが」

「だよねー。じゃあ一つだけ教えよう」

「…いいのか？」

「うん。 涼宮さんはね、とある理由から私のことが気に入らないんだよ」

「気に入らない？」

「うん」

「むしろ、涼宮が気に入ることの方が珍しいだろ」

「うん。でも、私のことは特に、気に入らないんだよ」

「よくわからん…というか、サッパリわからないんだが」

「まぁね、うん。でもそういうこと」

「いいのか？ほっといて」

「…睨まれていい気持ちはしないけど、その理由がなくなることは今のところないからね。しかたないかなぁ」

「そうか。まぁ、頑張れ」

「！……うん」


頑張るよ。そう笑って続けたら、キョンちゃんも笑い返してくれた。

キョンちゃんがこうやって笑いかけてくれて、大きな掌で頭を優しくなでてくれるから。涼宮さんには悪いけれど、私だってひけない。ひかない。ゆずらない。
そうと決まれば。


「キョンちゃん」

「ん？」

「ありがとう」

「…おう」

「私もＳＯＳ団に入るね」

「どうしてそうなる！？」


宣戦布告ってことですよ。
キョンちゃんも、よろしく。

（―――で。入団した途端、ロリ顔で巨乳な朝比奈みくる先輩と寡黙で読書好きな長門有希さんに『異世界人』だってバレたんだけど何で！？)

(おまけに２人とも普通の一般人じゃないって言うしぃ！！どうなってんのっ、ＳＯＳ団！？ううむ。涼宮ハルヒ、侮りがたし…）