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異世界人の平凡な日常【涼宮ハルヒの憂鬱】

第1章 ◇ワッチュアネイム?◇



「信じる?信じない?……信じられない?」

「……証拠は?」

「多分、ない。私の記憶にのみ存在する事実だから」

「………正直、信じるのは難しい」

「…まぁ、そうだよね」

「だが」

「?」

「信じたくないわけじゃあ、ない」

「…それって、どう解釈すればいいんだか、さっぱりわからないよ」

「証拠も何もないのに、現実味のない話を信じろと言うのも無理な話だ」

「うん」

「だから信じるのは難しいが、きっぱり否定できるほど俺も世界を知っているわけじゃないし、そういった話が嫌いなわけでもない。事実だったら事実でそれはそれで良いんじゃないかと思う程度には肯定的だ。だから、信じたくないわけじゃない」

「…うん」

「故に現在俺は、ススキの話を否定も肯定もしきれない。なら、半分だけ信じようじゃないか。…ってことでどうだ?」

「うん?半分だけ信じるの?」

「そうだ。半分信じて、半分信じない」

「…つまり、半信半疑ってことか。うーん…モノは言いようだね」

「突拍子もない問いかけに対する答えにしては、そう悪くないと思うぞ」

「んー、しかたない。今日のところは、それでよしとするべきか」

「これ以上の答えを望むなら、要努力…といったところだな」

「…キョンちゃんめ。いつか絶対に、私の持つ事実を君の知る真実にしてやる」

「期待せずに待っておこう」

「うー」

「でも、楽しみにはしてるからな?ススキ」

「っ………覚悟してろよー」



宣戦布告を突きつけた相手は、同じクラスで後ろの席で私にとっては非現実的な男の子。

そんな彼のフルネームを私は未だ知らない。

(だって、名前が出る場面場面で何故か邪魔が入るんだよ!)

(自己紹介のときも聞こえなかったしさっ。でも呼び名だけはわかるんだよ。)

(異世界人な私よりもある意味不思議な存在だよ、キョンちゃん。)

(君の名前っていったいどうなってんの、魔法でもかかってるの!?)

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