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【ハイキュー!!】月夜に吹く風 R18

第9章 波風


「ちょっと…落ち着いた?」

「はい…。本当にすいません。」

僕は…何で和奏を1人で泣かせて、別の女の子を慰めてるんだろう…。
何だか、先程までのイライラを上回るほど馬鹿らしい気分になってきた。

「いや、泣き止んでくれればいいんだけどさ。」

泣き止んでくれたら、とっとと中に戻れるんだけど?

「あの…和奏ちゃんの事。ですが…一昨日…合宿行く前、和奏ちゃんから一緒に行こうって連絡があったんです。」

谷地さんが話し出した時は、面倒だから話をやめさせて中に戻ろうと思ったんだけど…。

「私、母と用事があって、そのまま学校へ送ってもらう事になっていて…和奏ちゃんが1人なら、母と一緒に迎えに行くと提案しました。」

その話の続きには興味がある。
和奏が嘘をついてまで、王様と会った理由だ。

「それで?」

「和奏ちゃんは、それなら月島君が迎えにきてくれるから大丈夫だと。」

「でも、僕には連絡がなかった。」

泣き止んだ谷地さんが、がばっと顔を上げた。

「違うんです!きっと…その後、私が余計なメッセージを…。」

何が言いたいのか、進まない話に少しイライラしてくる。

「余計なメッセージって?」
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