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【ハイキュー!!】月夜に吹く風 R18

第6章 寒風


文章力の無さに文句言ってやろうかと思ったけど、話が長くなるだけなのでやめた。

「それ、完全に僕のセリフなんだけど?和奏が僕の彼女だってちゃんと理解してる?」

どういうつもりで和奏に手を出してるのさ?

なるべく冷静に…とは思うけど、言葉の端々にイライラした感情がこもってしまう。

「だから…だよ。お前、皐月の彼氏ならどういうつもりで他の女子に優しくしてんだよ?」

は?
何の話してるの?
王様の頭が悪すぎるのか、言いたい事が半分も伝わって来ない。

「何でそんな事をわざわざ王様にお説教されなきゃいけないの?」

「皐月が悲しんでるからだろ!」

何となく…話が見えて来た気がする。

「つまり、僕が他の女子に優しくして、和奏が悲しんでるのを王様が優しく慰めたって話?」

優しくしたって何だよ…。
どんだけ尾ひれが付いてるの?
フッてただけなんだけど。

「皐月が泣いてた。それ以上にお前にとって大切なものってあんのかよ?」

何で他の女子なんて…とでも言いたげに吐き捨てる王様。

「事情も知らないくせに勝手な事言わないでよね。」

僕だって、和奏以外の女子なんて、心底どうでもいい。

「お前の事情なんて知るか!これ以上和奏が悲しむようなら、俺だって黙ってないからな!」

最後まで勝手な事を言って、その場を去っていく王様を無言で見送った。
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