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【ハイキュー!!】月夜に吹く風 R18

第6章 寒風


「おい、月島。」

第3体育館へ向かう途中で、声を掛けられる。

こいつに会いたくないから直接第3体育館へ向かってたのに…。
本当に間の悪さが嫌になる。

「王様が庶民に何の用?バレーの事なら練習中にしてよね。」

名指しで呼ばれて無視する訳にも行かず、歩みを止めて王様の方を振り返った、

「バレーの話じゃねぇよ。」

なら、尚更聞きたくないんだけど。

どうかわそうか考えているうちに、王様が次の言葉を繋ぐ。

「皐月の事だよ。ちょっと付き合え。」

こいつはいつも直球で僕の逃げ道を塞いでくる。

「僕たち、仲良く和奏の話をするような仲じゃないと思うけど。」

僕の言葉に王様が無言で睨みつけてくる。
何を言っても逃す気はないと顔に書いてある。

「わかったよ。」

そう短く伝え、先を歩く王様に続いて人気のないところへ移動する。

何の話かはだいたい想像がつくけど、考えるのも腹がたつ。

適当な所で立ち止まってこっちを振り向く王様。

まぁ、わざわざ人をこんな所まで引っ張って来たんだから、話くらい聞いてあげるよ。
和奏を譲ってあげることは絶対ないけど。

「月島…お前、どういうつもりだよ。」
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