第6章 寒風
「ん…キスはもういいや。次は舐めてよ。」
もっと和奏から愛情を表情されたい。
例え、それが偽りや強制だったとしても。
「あの…蛍、待って。私、蛍とちゃんと話がしたいの。」
素直過ぎる和奏の反応に思わず笑いが漏れる。
そんなに僕が嫌なの?
本当に…笑わせてくれるよね。
「ねぇ。まだお仕置きだって理解出来てないの?言い訳はいいから、その口使って、もっと僕に媚びた方がいいんじゃないの?」
ねぇ、もっと媚びてよ。
嘘でもさ。
愛してるって伝えてよ。
既に硬さのある自身のものでペシペシと和奏のほっぺを叩くと、和奏の瞳からポロポロと大粒の涙が流れ始めた。
「はぁ。泣けば許されると思ってるの?早く舐めなよ。」
泣き続ける和奏に口を開けさせ、自身をねじ込む。
泣くほど嫌われてるなんて…
僕の方が泣きそうな気分だ。
「僕がちゃんの躾けてなかったから、他の男に尻尾振ったりするんでしょ?悪いと思ってるなら、もっと頑張りなよ。」
そう言えば、付き合う前に何度か考えた事があった。
和奏を鎖で繋いで、誰にも会えないところに閉じ込めてしまおう…って。
僕だけの和奏にしよう…って。
今からでも遅くないだろうか?
閉じ込めておけなくても、僕から逃げられないように…。