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【ハイキュー!!】月夜に吹く風 R18

第13章 雄風


ゆっくりと夜が明けるのを待った。

状況は絶望的だけど、自分のやらなくてはいけない事…というか、自分に出来る限られた事は明確で、その事が私を冷静なままで居させてくれた。

朝日が昇るのと同じタイミングで、携帯でメッセージを送信する。

私に出来ることを一つづつやるしかない。
今日は朝食当番ではないから、出来れば、朝一番にやってしまいたい。

[おはよー!大丈夫だよ。昨日の場所でいい?]

スグに返ってきたメッセージを確認する。
昨日、あんな事があったのにメッセージを見た限りでは木兎さんの様子は変わらない。

変わったのは私の心境だとハッキリわかる。

指定したのは朝食時間までの短い時間。
その短い時間で、伝えることは決まっている。

「昨日はツッキーと話せた?酷いことされなかったか?」

待ち合わせ場所に先に来て居た木兎さんが開口一番にそう言った。

本気で心配してくれているのがわかる。
この…木兎さんの優しさに…甘えていた。

「蛍には…別れて欲しいと言われました。」

少しの沈黙。
私は今、どんな顔をしているのだろうか。

「和奏、抱きしめていいか?なんか、和奏がここから居なくなりそうで怖いんだけど。」
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