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【ハイキュー!!】月夜に吹く風 R18

第2章 軽風


別に和奏と付き合う前から告白される事もあった。

「君に興味ないから。」

返事をする時はまだマシで、
呼び出されても行かない事の方が多かった。

和奏と付き合い出してから、何故か告白される回数が増えたけど、
今まで以上に迷惑に感じた。

「迷惑だから。」

極力無視する方向で、どうしても返答が求められる場面はそう答えていた。

でも、その時の僕は知らなかった。
女の子の思考回路と言うのは、自分に都合のいいように出来ている事。

「月島くん、独り占めとかズルくない?」
「幼馴染だっけ…そんなの恋愛感情じゃないでしょ。」
「月島くんもあいつにばっかり優しいしね。」

こんな会話が耳に入った時も、最初は頭が悪過ぎて話にならないと思っていた。

独り占めってか…僕は和奏の彼氏だし、そもそも物じゃないんだから、共有される覚えはない。

そして…恋愛感情じゃない…だっけ?
自分にろくな幼馴染が居ないからって、勝手に僕達を自分達の例に当てはめないで欲しい。
この気持ちが恋愛感情でなければ、何だと言うんだ。

僕が和奏に優しいのは当たり前だ。
理由など必要ない。
地球が丸いのと同じくらい当たり前だ。

下らないから無視しようかと思って、通り過ぎようとした時に聞こえてきた。

「ちょっと痛い目みて貰えばいいんじゃない?皐月さん。」

どう考えたらそう言う答えに辿り着くのか、
皆目見当もつかないが、女の子の思考回路は自分では計り知れないとその時知った。
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