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【ハイキュー!!】月夜に吹く風 R18

第12章 夕風


何で…こんなことになってるんだ。
過去を後悔するのは2回目。

1回目は幼馴染って立場から踏み出せずに悩んでる間に、和奏が王様と付き合っちゃった時。

でも、今の方が悲惨。
和奏に僕の好きって気持ちが伝わっていて…、その上で他の人のものになろうとしてる。

僕の何がいけなかった?
考えれば考えるだけ…とめどなく悪い事が浮かんで来て。

でも、和奏が俺にちゃんと弱音を伝えられていれば…そしたら、何かが違っただろうか。

そもそも、そこが僕の一番いけないところだったんだろう。

和奏が僕に直接相談出来ないような関係を作ってしまった。
だから、和奏は他の人に相談するしかなかったんだろう。
谷地さんに。
王様に。
木兎さんに。

木兎さんは…あの人は、相手の悩みなんてサラッと見抜いてしまうんだろうな。

あぁ…嫌だな。

今まで…ずっと他の奴が和奏に触れるのが嫌だった。
さっき、和奏と木兎さんのキスを見た時も、吐き気がした。

でも…そうじゃないんだよ。

確かに他の奴が和奏に触れるのは嫌だ。
でも…それよりも他の奴が直接和奏の心に触れる事の方が…もっと嫌だ。

和奏の隣に居て…、
和奏の気持ちを誰よりも理解しているのは僕だったのに…。
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