第2章 もう一人の王室教師
「失礼します」
「…行かれなかったのですか?」
里奈は頷いた
「…私が行っても足手まといになると思ったので…」
「…それテスト?」
カイ王子は里奈がもっていた紙を指差した
「二人が帰ってくるまでこちらをやっていて下さい」
「これは?」
「お二人ならできますよ」
「わかった」
里奈は部屋をあとにした
「ねぇ…ブルーノ…あの人がこんな問題考えたとは思わないんだけど」
カイ王子の言葉にブルーノ王子は頷いた
「里奈どのに黒幕がいるのではとおもっています」
「これ…問題とかじゃなくて質問みたいなやつだし」
(何を考えているんだ…先生とレオンハルトは大丈夫だろうか…)