第6章 トッシーの護衛
(トッシー視点)
ムフフ…今日は待ちに待った
Amazonの配達が届いた。
これは男用のキュアマカロンの衣装だ。
尻尾や耳もついていて本格的な出来栄えである
「澪子氏!新しい衣装が届いたナリ!」
「…はぁ。またですか。」
「今回はキュアマカロンでござるよ〜」
刀の手入れをしていた澪子氏に
衣装をあてがう。
うむ。やはり僕の目は間違っていない。
黒髪に紫は似合う!!
澪子氏ならばウィッグがなくても
地毛で完璧に似合うと断言出来る。
「では早速着てほしいでござる。」
澪子氏に服を渡すものの、
即座に返される。
「嫌です。今日という今日は嫌ですからね。」
ツン、と顔を背け、刀の手入れを再開する
澪子氏に、僕は奥の手を使う。
「君は仕事で僕の護衛をしているのだろう?」
「……………ッ」
「なら、副長命令だ。この服を着るんだ。」
「ぐぅぅっ……………」
最近気付いたのだが、
澪子氏はこの言葉に弱いらしい。
どんなに過激な衣装でも
この『副長命令』という言葉を使えば
どんなこともやってくれている。
たとえ、澪子氏が嫌がったとしても…ね
「今回…………だけですよ。」
「流石澪子氏!頼りになるでござる!」
でもそれがたまに羨ましくなる。
澪子氏の言う僕は僕じゃない。
真選組土方副長であって、
トッシーじゃないんだ。
「はぁ…もう嫌だ…こんなうっすい布地の服…」
なにやらブツブツいいながら着替える
澪子氏に僕はカメラを向ける。
上着を脱ごうとする澪子氏を
パシャリと撮ると、
驚きの表情を浮かべる。
「な、何ですか、そのカメラは…!」
「勿論お着替えシーンも撮るに
決まっているでござろう!!
来年のコミケはこれに決定だね!!」
上着を脱ぐ手を止めてしまう澪子氏に
背徳感が増す。
僕の胸のドキドキは収まらない。
だんだん息が荒くなり、興奮してくる。
それを見た澪子氏の顔は
みるみる赤く染まり、僕から目をそらした。
「ハァハァ、早く脱がないか!
それとも……僕に脱がして欲しいのかい?…」