第5章 初めての………?
(銀時視点)
「……………うぅ、んんん…………。」
深夜、誰かのうめき声で目を覚ます。
「……………!!?」
ま、ま、まさか、お、お、
おばけじゃないよな?
そんな訳ないよな?
いるわけねーもんな?
飛び起きてしまったせいで眠気が
冷めてしまったが、
さっきのうめき声はきっと気の所為だ。
キョロキョロと見渡すものの、
ヅラも高杉も澪も眠っている。
「……………よし。」
おばけらしき姿はない。
寝ようと布団に潜り込むと、
またうめき声が聞こえた。
「うう………うぅん…………」
「ーーーーッ!??」
声のする方を見ると、
隣で寝ている澪が月明かりで
もぞもぞと唸っているのが見えた
なんだよ…澪か。
驚かすなよな……。
「………う、ぎん……とき?」
突然澪が目を開けて、
俺と目が合う。
「………はぁ……澪、
変な声出すんじゃねーよ。
眠れねぇじゃねーか。」
「……ご、ごめん……。」
そう言って布団の中で丸まる様にして
俯く澪に異変を感じる。
「あ?どうかしたのかよ?」
「……………ぎ、銀時……。どうしよう。
俺、どうしたらいいか分かんない……。」
グスグスと涙声の澪に
布団から出て向かう。
「………大丈夫か。」
「体が熱い………助けて、銀時…。」
額を触ったが、熱はないようだ。
ただ、頬は紅潮して熱い。手も、首も同様だ。
体はどうだろう、と布団の中に手を入れると
何か固いものに当たる。
「ひゃあっ!ぎ、ぎん…ときっ、」
それに触れると、澪は
体をびくりと震わせた。
あ、もしかしてこりゃあ…
男のアレじゃねーのか?
「…………オイオイ、盛ってんのか。」
「も、盛る?……塩?」
「ちげーよ馬鹿。」
……しかもコイツ無自覚かよ…!
確かに体ちいせぇし細いし阿呆だけどよ…
そこまでだとは思わなかった。
というか、今コイツいくつだ?
えっと俺の4つ下だから…………あ、
精通来てもおかしくねぇってか
むしろ遅いくらいだ。