第4章 盲目の愛と幻覚
「なぁ澪…ヤろうぜ。
全部、忘れてよォ。」
晋助に耳元で囁かれて体がビクビクと痙攣する
晋助は俺の旧友で、男だ。
なのに、晋助に触れられるだけで
体が熱くなっていく。
耳から離れ、首筋や鎖骨を噛んで
跡を付けていくのをただ見ていることしか
出来なかった。
「…………はぁ、ぅ、くぅっ…」
『ヤろうぜ』というその言葉が
何を意味するかくらい
恋愛に疎い俺でも、分かっていた。
「返事がねェってことは肯定で
受け取っていいのかァ?」
でも、晋助を俺は拒否出来なかった。
晋助は楽しそうに俺の体を舐め回す。
その目には濁りのない情欲がうつっていて
まるで獣のようだ。
晋助が楽しそうにしている。
それだけで、安心している自分が
いる事に気付いた。
先ほど俺を問い詰めていた怒りの表情はない。
………もう、それだけで良かった。
晋助と友達でいられるのなら、
今のこの行為も受け入れられる気がした。
「……………。」
俺がそのまま黙っていると、
晋助はまたニヤリと笑った。
「ククッ…じゃあ、遠慮なく
ヤらせてもらうぜ。」
晋助が着物の下に手を入れ…俺の自身を掴む。
「ふぅ、ぅぁ、あ、……っ」
そのまま揉みほぐされ、
段々固くなっていく自身。
そういえば転海屋で潜入捜査してから
抜いてなかったな…。
「感度いいじゃねぇか。溜まってんのか?」
「ン……すこし、だけ…………はぁ、ん」
「…ふん、その様子じゃあ未だに
ヤった事無さそうだなァ」
「あたり…まえだッ、忍者に家庭や恋人を
持つということは、人質を
作る事になるか………ら、あっ!ぁあ!」
「まァだ忍者にこだわってんのか。
真面目なこった。」
自分で抜く時とは違う不規則な手の動きに
思わず声を上げる。
晋助は目を細めて俺を見ている。
嘲笑うように。
「ま、それももう終わりだ。
俺がテメェを貰ってやるよ。」
晋助の顔がだんだん下へ降りていき、
俺の腰へと辿り着く。
俺のズボンをずり下げれば、
晋助の愛撫により天に反り勃った自身が
顔を出した。
「へ?……終わり?…………もらう?」
その言葉を理解する前に重い刺激に
その思考は全て消されてしまった。