【イケシリ】sweet dreams*2【短編集】
第4章 あなたに焦がされて —王宮アラン―
(これじゃいつもと変わらない……私がするって言ったんだから )
胸を押し返して身体を離すと、怪訝な顔のアランと目が合う。
は思い切ってシャツのボタンに手をかけ、一つずつ外しながら露わになっていく肌にキスを落としていった。
アランが微かに身じろぎしたのを感じ、引き締まった身体の線を指先でなぞる。
「触られるの、気持ちいい?」
「……っ、ああ。」
「じゃあ、もっとしてあげるね。」
ベルトを外しボトムスを引き下げ、すでに窮屈そうにしていたそれを口に含んだ。
愛しむように舌を這わせ、知っている限りのアランのイイところを刺激していく。
(こんな風に自分からしてくれるようになるなんてな。まぁ、俺が教えたんだけど。)
髪を撫でながらそんなことを考えた。
互いに色んなことを知っても、まだ見せる新しい一面は刺激的だ。
「すげぇ気持ちいい。
あの頃のおまえもかわいかったけど、こうやってためらいなくご奉仕してくれるのも最高だな……っ 」
昔のの姿を脳裏に思い出しながらアランは言った。
「は、恥ずかしくないわけじゃないんだからね?」
「でも俺とならもっと恥ずかしいこともできるんだろ?おまえも脱いで。見ててやるから。」
「い、いいよ見なくて!」
そう言いつつも、くるりと背を向けて自分で背中に手を伸ばす姿に思わず吹き出した。
「なんで笑うの!」
アランは、手の届きやすいところまでファスナーを下げてやると、
「素直で可愛いって言ってんの。」
そう後ろから囁きかける。
「あとは?」
足元に落ちたのはワンピースだけで、下着を残したままのを促した。
「恥ずかしいから、ベッドに行ってから……。」
「なら、行くか。」