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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第21章 あなたがおしえてくれたこと


初めて聞く声色に驚き、村瀬先生の顔をのぞき見た。

インパネの明かりに照らされた村瀬先生は、今にも泣き出しそうな表情を浮かべていた。



「俺は…教師で、君は生徒だ。

いつまでも側にいられないんだよ。」



無言のまま車を降りた。

すぐに車は走り去っていった。



“教師と生徒”



そんな事は最初から分かっていたはずだ。



何て最低な人。



それでも…私達はまだ修復可能だと思っていた。

ちょっとしたすれ違い。

また話し合う機会はいくらでもあるはずだ。



明日になれば…

明日になれば。



この日が村瀬先生との最後になるとは思ってもいなかった。



7月2日木曜日



「何か困ってる事はありませんか?」



視聴覚室でそう聞かれたあの日から、ちょうど1年が経っていた。





【あなたがおしえてくれたこと】おわり






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