• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第19章 泡の魔法はもう解けた●


“私の彼氏はthe IVYのギタリスト、佐久間俊二です”



そう言ってしまえば…私の気持ちは楽になるだろう。

しかし…愛美先生に隠している事はこれだけではない。



“私の父親はthe IVYのボーカリスト、高杉誠です”



自分自身ですら受け入れる事が出来ていない…この真実。



私は一体どこまで愛美先生へと打ち明けるべきか…。

そんな私の心の中などつゆ知らず、愛美先生はサウンドチェックが進むステージをじっと見つめていた。



「…あの」

「アイヴィーの音楽で1年を迎えられるなんて感激。
あの日の自分に教えてあげたい。」

「あの日って…」

「まだ中学生だった頃の自分。
初めてアイヴィーの曲を聴いたあの日の自分。

“絶対正解!!!”って、伝えたいよ。」



じゃあ、私も伝えたい事があるんです。



「今日は最高の気分。」と、まぶしい笑顔で言った愛美先生に、そんな事は言えなかった。





【泡の魔法はもう解けた】おわり






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp