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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第12章 壊れてしまえば


「短くない?」



ポツリとつぶやくように高杉さんは突然そう言った。

豆腐…の事だろうか。

「え?」と聞き返した私の顔を、高杉さんは恨めしそうに見つめる。



「そのスカート。」

「スカート…ですか?」

「パンツスーツじゃダメなの?」

「急にどうしたんですか?」

「痴漢にでもあったらどうするんだよ。」



不満気な表情を浮かべる高杉さんの視線は、私の下半身へと向いていた。



やはり、今日の高杉さんはどこかおかしい。

昨夜の出来事が原因だろうか。

今まで散々口説いてきたのが嘘のよう。



「早く着替えなよ。」

「あ…はい。」



高杉さんに言われるがまま、私は寝室へと向かった。

鏡の前に立ち、“短い”と言われた膝丈のスカートを脱ぐ。

昨夜のように、不純な動機で高杉さんと関係を持ちたいという気持ちはもう無い。

今はただ、何も考えずに時間が過ぎるのだけを待つ。



まるでシェルターのような高杉さんの部屋で、今夜も静かに夜が明けるのを待った。




【壊れてしまえば】おわり






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