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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第10章 まばたき●


「キスしよう?」



佐久間さんのエプロンをつかみながら、そうせがんだ。

頬がほんのりと熱くなるのが分かったが、披露宴で振る舞われたシャンパンのせいなどではない。

濡れた瞳をした佐久間さんは、優しく私の髪を撫でる。

その手は徐々に私の頬へと移動し、親指で唇をなぞった。



フフっと笑いながら、佐久間さんは優しいキスをくれた。



じんわりと身体が熱くなる。

唇をそっと触れ合わせるだけのキス。

いつもはそれでも充分心が満たされた。



しかし、今日は違う。



もっと…佐久間さんと繋がっていたい。



離れていく佐久間さんの唇を追うように、もう一度キスをした。



「もっと…して。」



ささやくような私の言葉をさえぎり、佐久間さんは激しく唇をふさいでくれた。



唇を割り、舌をねじ込んだのは私からだ。

背伸びをし、必死で佐久間さんの唇を奪い続ける。



気が付けば、佐久間さんのエプロンを強く握り締めていた。



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