第9章 甘い嘘●
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同棲をしてから初めて背中を向けて眠った。
聞きたい事は山ほどあった。
しかし、何をどう聞いていいのか分からない。
それほど私の頭は混乱していた。
…嘘をつかれていた。
それだけは、はっきりしている。
私は佐久間さんが美容師だとばかり思っていた。
なぜなら佐久間さんが「美容師だよ。」と言ったからだ。
あの言葉は嘘だった。
なぜ佐久間さんは嘘をついたのか。
今となっては佐久間さんの言葉全てが疑わしく感じてしまう。
「大切な彼女。」
そう言ってくれたのも嘘だったのかもしれない…。