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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第9章 甘い嘘●


目が覚めたのは、午後0時を過ぎてからだった。

乱れたシーツにくるまりながら、私達は心地好い眠りの中にいた。

昼食の目玉焼きは焦がさずに作れた。

ダラダラとテレビを観ながら二人で過ごす休日。

こんな日が来るなんて、出会った頃には考えられなかっただろう。



シーツを洗いながら、食器を片付ける。

身支度を始める佐久間さんに少しの寂しさを感じつつも、心の中は幸福で満たされていた。



夕方になり、仕事へ出掛けていく佐久間さんを玄関で見送った。



目と目を合わせ、鼻先をそっと触れ合わせる。

頭の後ろへと回された温かな手。

優しい口付けをもらった。



「足の爪、綺麗だね。」



そう笑いながら佐久間さんは玄関のドアを閉めた。

昨日の夜、愛美先生に塗ってもらった桜色のマニキュア。

まるでガラスの靴を手に入れたシンデレラのように、私の胸は高鳴っていた。






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