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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第4章 種


戸惑う私に、佐久間さんは満面の笑みを見せた。



その笑顔はまるで、膝の上で眠る子猫にも匹敵するほどの愛おしさで、あれこれと考えを巡らせていた私の思考を停止させた。

心を射ぬかれたような不思議な感覚。

佐久間さんに全てを委ねてみたい…そんな事まで思ってしまった。



「………それならいいでしょ?」

「…はい。」



佐久間さんの言う条件に、私は大きく頷いた。



徐々に顔は熱くなり、胸の鼓動は早まるばかり。

これからどうなるのかはまだ分からないが、佐久間さんを頼ってみよう…そう思えた。



「じゃあ、よろしくね。」

「こちらこそ、よろしくお願いします。」



ぎこちない返事をし、そっとうつむく。



私が条件を受け入れて子猫を預けようと思ったのは…

間違いなく佐久間さんへの恋心からだった。



【種】おわり






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