• テキストサイズ

審神者はあまいものがほしい。【刀剣乱舞】

第11章 隠れて泣いちゃいました




『歌仙…わたし…
 今日、嫌なことばっかりあって』


思い出すとまた胸が熱くなって、
頑張って止めていたはずの涙が零れてくる。


『生きてるのが、
ちょっとツラくなっちゃった。』


「主…」


『情けないよね…
泣いてる姿なんて誰にも見せたくなかった。』



不意に後ろから抱きしめられる。



『歌仙…?』
 

「たまにはこういうのも悪くないだろう?」

『ふふっ、なにそれ。』


歌仙から伝わる体温は温かくて、
安心する。


何をするでもなく、
静かな時間が流れていく。


「少しは、落ち着いたかい?」


歌仙の言葉にこくりと頷く。


『ねぇ、歌仙。ありがと…』


なんだか恥ずかしくなって、
お菓子に手をつける。


『これ、美味しい…!』

「ああ、これはね …」

いつものお菓子の話が始まる。


私はいつもの光景にほっとしながら、
歌仙の声に耳を傾けた。





/ 71ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp