第9章 SweetTime
「申し訳ありませんっ!!」
長谷部がペコペコと謝ってくる。
その様がちょっと可笑しくて、つい笑ってしまう。
『嫌じゃなかったよ。
長谷部にキスされたのも、名前を呼ばれたのも。』
気恥ずかしさから、
ちょっと笑ってそんなことを言ってみる。
「え…本当、ですか?」
『うん。ドキドキしちゃった。』
「あ、主…」
長谷部を困らせたくて、
ちょっとわがままを言ってみる。
『また名前で呼んでよ。』
ほら、思った通り。
ほっぺがまたちょっと紅くなった。
長谷部は意を決したように、
真っ赤な顔で口を開いた。
「アリス」
名前を呼ばれるとは思ってなくて、
少しびっくりする。
『なんだか照れるね。』
自分の頬が熱いのがわかる。
きっと私も、長谷部に負けないくらい真っ赤だ。
「貴女がいけないんですよ。」
そんな言葉とともに、両手を捕らえられる。
これから与えられるであろう、
快楽に私は身を預けた。