第8章 美しい人
「やば〜い!お兄さん、超イケメン!!」
「モデルさん?すごい綺麗!!」
「お兄さん、私と遊ぼうよ!!」
「これは…参ったな」
「困った顔も可愛い!!」
「写真だけでも撮らせて〜!!」
まぁ、ですよね…
そうなるよね。
いや、そりゃそうだ。
三日月さんは超イケメンだもんね…
今日は三日月さんと現世デート!
なんちゃって…
政府からの呼び出しで現世まで出てきただけで。
二人でお出かけとか、
それはもうデートじゃん?とか一人でニヤニヤしてただけで…
三日月が今日はたまたま近侍だっただけで…
刀剣男士がくそイケメンなこと忘れてた…
三日月さんは、綺麗な女の人達にあっと言う間に囲まれてしまった。
私は、当たり前だけど蚊帳の外。
ううっ…ちょっとっていうか、かなり惨めだよ。
三日月さんは私のだもん!
なーんてね…そんなこと言ったら引かれそう。
本人も困ってるから、助けてあげたいけど
無理だわ…ごめん。
ごめんね、三日月さん!!