第6章 美味しい秘密
鶴丸から合図が送られる。
頷き返して、
作戦通りに行動に移る。
ここまでは上手くいっている。
大丈夫。 あと少し…
標的に近づいたところで、
鶴丸からの合図がまた送られる。
ん…?
この合図は…作戦にはないぞ…?
鶴丸は、すまないとでも言うように手を合わせ逃げていった。
「主?こんなところで何してるんだい?」
そっと声の方へ顔を向けると、
黒い笑みをたたえた光忠がいた。
やだん…怖い…
『いや、その…道に…迷ちゃって…?』
「本当のこと言わないと…
どうなるかわかっているよね?」
『あの…つまみ食いしようとしてました…
本当にごめんなさいいいぃぃぃ!!』
その場で逃げようとすると、
パシッと手を掴まれる。
「そんなに食べたいならあげるよ。」
『えっ、ほんと…?』
なーんだ♪怒られないじゃん♪
鶴丸のバーカバーカ!!
「少しじっとしててね。」