第4章 演練 一人目。
演練場審神者控室にて
「はじめまして。ななです。
今日はよろしくお願いします。」
『はじめまして。アリスです。
こちらこそよろしくお願いします。』
簡単な挨拶の後、握手を交わす。
審神者と直に触れることで、
相手がどんな人なのか大体わかる。
演練はブラック本丸発見の手段の一つとして、
政府は力を入れているのだ。
だ〜か〜ら〜
こうやって〜
審神者同士が接触するための〜
演練場とは別に部屋が用意されているんだけど〜
正直に言って、
かなりめんどくさい。
さてこの人は〜
あまくてやさしい…そんな感じの人だ!
彼女の霊力が私にそう言っているのだから
間違いない!!
だけど少しひっかかるなぁ…
霊力の中に刀剣男士の誰かを感じるような…
『ななさんの霊力は、
あまくてやさしいですね。』
「よくそう言われます。」
『あの…気のせいかもしれないんですけど
霊力の中に刀剣男士を感じます。』
「!!!
その…多分、一期一振だと思います。」
そう言う彼女の頬は、
ほんのり紅く染まっている。
彼女はきっと一期一振と恋人なのであろう。