第24章 時にはお酒の力を借りて
やはり何かあったのだろうか…?
酒に弱い桜子さんが酔っ払う程飲むなんて…
そもそも俺はその原因を突き止める為にここへ来たはずだ(勿論彼女の事が心配という理由もあったが)。
それなのに、つい流されてセックスする事になってしまった…
「桜子さん…何か悩んでるならちゃんと俺に話して下さい」
「……、」
「リアンさんと…何かあったんですか?」
「っ…」
ストレートにそう問えば、バツの悪そうな顔をする彼女。
答えずとも、その表情が全てを物語っている。
しばらく話すのを躊躇っていた彼女だったが、根気良く諭しているとようやく口を開いてくれた。
「この間…リアンくんに彼の部屋の合鍵を貰ったの……」
「………」
「でも…私にはそれを使う資格があるのかなって……。リアンくんにも皐月くんにも…私酷い事してるって改めて思ったら頭の中がぐちゃぐちゃになって…」
「…桜子さん……」
「ずっと前に…皐月くんが『自分は2番目でもいい』って言った事覚えてる…?」
「……、」
…覚えている。
まだ俺たち3人が今のような関係になっていなかった頃。
俺はてっきり彼女がリアンさんと付き合っているものだと思って…それでも「2番目でいいから俺の事を好きになってほしい」と告げたのだ。
その思いは今でも変わっていない。
勿論俺だけを見てほしいとは思っているけれど…
桜子さんがリアンさんを選ぶと言うなら俺は…
「でもやっぱりそんな風には思えない……私にとってはリアンくんも皐月くんも1番だから…っ…」
「っ…」
彼女のその言葉が深く胸に突き刺さった。
ショックだったんじゃない…むしろその逆だ。
確かに桜子さんは今、俺の事を『1番』だと言ってくれた。
例えそれがリアンさんと並ぶ『1番』だったとしても…
ぎゅうっと彼女の体をきつく抱き締める。
「桜子さん…俺嬉しい……」
「…え……?」
「俺の事『1番』だって言ってくれて……その言葉だけで十分です」
「……、皐月くん…」
何か言いたそうなその唇を塞ぐ。
そしてそのまま彼女をソファーに押し倒した。
「…今イったばっかりだけど……またシたくなっちゃいました」
「っ…」
「今度は桜子さんのイイ所…沢山突いてあげますね」
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