第17章 文化祭へ行こう
「けど…せっかく桜子さんがくっついてくれるなら…」
そう言って皐月くんは私の腰に手を回し更に体を密着させてくる。
もうこれ以上は繋がれないというところまで。
「ぁっ…皐月くっ…、」
「…脚はこっちですよ」
促されるまま彼の腰に両脚を絡めた。
体を揺すられる度、彼のモノをきゅうきゅう締め付けてしまうのが自分でも分かる。
「んっ、ぁっ…ぁっ…!」
「…はッ…、…桜子さんの中…すごく気持ちイイです…ッ…」
少し汗ばんでいる広い背中。
思わず爪を立ててしまいそうになったが、彼の体に傷を付ける訳にはいかない。
私はぎゅっと拳を握ってその快楽に耐えた。
「桜子さん…まだ余計な事考える余裕があるんですか…?」
「…え……?」
律動を緩めた彼がこちらの顔を覗き込んでくる。
「もっと…何も考えられなくなるくらい、俺に溺れて下さい」
「……、」
「背中に爪立ててもいいですから…」
「っ…」
…どうやら皐月くんには全てお見通しだったようだ。
私の顔を両手で包んだ彼がこつんと額を合わせてくる。
「桜子さんにならいくら傷付けられても構わない…むしろ嬉しいです」
「皐月くん…」
「桜子さんは普段、俺の体に傷を付けたりはしないでしょう?」
「あ、当たり前だよ…!」
「そんな桜子さんが我を忘れて俺に傷を残すって事は…それだけ俺とのセックスに夢中になってくれたって証ですから」
「……、」
つくづく彼は変わっていると思う。
少なくとも、今まで私はそんな風に考えた事など無かった。
「それじゃあお喋りはこのくらいにして…」
「んっ…」
厭らしく舌を絡ませ律動を再開させる彼。
そのキスに応えながら、もう一度彼の背中をしっかり抱き締める。
「んんっ…」
片方の手では髪を撫でられ、もう片方の手では胸を愛撫された。
私のくぐもった声も呼吸も全て彼に呑み込まれていく。
「ぁっん…、皐月くん…っ…」
「…はぁッ…、桜子さん…」
キスの合間に互いの名を呼び合えば、2人の興奮は更に高まっていって…
「あぁっ…、もぅ…っ…」
私は理性も捨て、彼の背中に思い切り爪を立ててしまった。
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