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*トライアングル*【R18】

第16章 ゲームとお仕置き





*side リアン*


(疲れた…)

レポートを書き終えた俺はベッドに横たわった。
枕元にあったスマホを手に取り彼女の番号を呼び出す。
お互いあまり電話を掛ける事はないが、今日は何故か無性に声が聞きたくて…


(…出ねーし)

時刻は21時…寝るにはまだ早い時間だと思うのだが。
風呂にでも入っているのだろうか?
そう思いながら仕方なく電話を切ろうとした時、コールが鳴り止み向こうが電話を取ったのだと理解した。


「…もしもし」

『…リアンか』

「…!」

『彼女じゃなくて残念だったな』

聞こえてきたのは彼女の声ではなく、よく知っている男のもので。


「なんで兄貴が…」

『彼女なら隣でぐっすり眠っているよ…少し無理をさせてしまったかな』

「なっ…」

『…冗談だ。まだ手は出してない』

「………」

一体どうなってる?
何故彼女が兄貴なんかと…

怒りと興奮で震えそうになる声を何とか抑え冷静になる。


「…なんでアンタが彼女といるんだよ」

『ああ…今日彼女を食事に誘ったんだ。やっぱりお前には話していなかったか』

「………」

『でも彼女を責めないでくれ。私が無理矢理誘ったんだからな』

無理矢理誘われたからといって、彼女がのこのこそんな誘いに乗るとは思えない。
絶対何か裏があるはずだ。


『彼女…本当に健気な子だね』

「…?」

『私の誘いを断ったら、お前たち2人の関係を父にバラされると思ったらしい。彼女が誘いを受けてくれたのはそれが理由だよ』

「ハッ、アンタの事だ…どうせそうなるように仕向けたんだろ?」

『…それはどうかな』

兄貴は昔からそうだ…人の気持ちを操るのが上手い。
特に彼女のような人が良い人間は簡単に騙されてしまうだろう。


「…今どこにいる?彼女に何かしたら許さねーから」

『お前がそんな事を言うなんて珍しいな。今までの遊びの女とは違って、彼女はやはり本気という訳か』

「…だったら何だよ。アンタには関係ないだろ」

『確かに…私はお前の恋愛なんかに興味は無い。ただ…』

「…ただ?」

『彼女には少し興味がある。この体も十分魅力的だしな』

「…おい…いい加減に……」

『ひとつ…ゲームをしてみないか?』



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