第13章 小悪魔の誘惑
「アンタってさ…結構Mっ気あるよな」
「っ…そんな事……」
「…こうやって俺に意地悪されて感じてるくせに」
「んっ…!」
耳元で吐息混じりに囁かれる度、ぴくりと反応してしまう体が恨めしい。
甘くて心地良いリアンくんの声はまるで媚薬だ。
(…早くリアンくんが欲しい……)
はしたないと思いながらも、そう訴えるように彼を見つめる。
彼は「その顔可愛すぎ…」と言って、私の中から指を引き抜いた。
「手でイかせようと思ったけど……やっぱり気が変わった」
「…え……?」
「…俺のでイって」
「っ…」
「ほら…アンタも動いてよ」
「ぁっ…」
寝転がった体勢でそう言うリアンくん。
私は繋がった状態で彼の上に跨がっていた。
下から催促されるように突き上げられ、我慢出来ずに声を漏らす。
「ここからの眺め……最高…」
「……、」
「恥ずかしがってるアンタの顔も、やらしく動いてる体もよく見える…」
「っ…、見ないで…っ」
「…却下」
「ぁんっ…」
両腕を掴まれ、もう一度奥深くまで突き上げられた。
元々限界が近かった私は、更なる刺激を求め自らも腰を揺らしてしまう。
(これじゃ…私ばっかり気持ち良くなっちゃう…)
そんなのは嫌だ…彼にもちゃんと気持ち良くなってほしい。
私は体を前へ倒し、顔を近付けて彼にキスをした。
「ふ…どうしたの?」
「……、リアンくんにも…気持ち良くなってほしいから…」
「……、」
驚いた表情の彼。
その顔が少しだけ赤くなったような気がする。
「…アンタって狡い」
「…え?」
「またそうやって俺を煽る気?」
「っ…、そういうつもりじゃ…」
「つか、安心しなよ…。俺、アンタの中に入ってるだけで十分気持ちイイから」
「……、」
「けど…せっかくのアンタからの厚意…ちゃんと受け取らなきゃな」
そう言って今度は彼の方からキスをしてきた。
熱くて激しいキス…まるで私の呼吸まで奪うような…
私も負けじとそれに応える。
どちらのものとも分からない唾液の絡む音が更に2人の気分を昂らせた。
「…エロイ顔」
「っ…」
「ずっとキスしてんのもいいけど…アンタももう限界だろ?」
「ぁっ…」
下から緩く突き上げられる。
それを合図にするかのように、私も体を起こし懸命に腰を動かした。
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