第10章 NEWS的クライシス。
「受け入れてあげたい…とは思ってる。」
「あ~安心した!
じゃあ問題ないじゃない。」
「いや、でも、でもね……
気持ちはある。
でも、できるかって言われると
………自信ない。
情けないんだけど…。
それはまた違う話っていうか。。」
「自信、ないの…?」
「うん…。」
「……じゃあ、悪いんだけどさ、
もう、仕事仲間以上に
まっすーには近づかないでくれる?」
「………え?」
「何? その驚いた顔…。
オレはいつでも味方につくと思った?
だから、今日オレを呼んだの?
痛いとこ突かれるのが嫌だから
シゲには近寄らないの?
そういう思惑だったんなら…、ごめんね。
でも、オレも…、申し訳ないけど、
今の手越じゃまっすー任せらんない。
手越も大切なメンバーだけど、
まっすーも大切なメンバーだから。
まっすーがまた傷つくかもしれないのに
易々と近付けられるわけないだろ?
……違う??」
手越は…俯いて、
唇を噛みながら
オレの話を聞いてる…。
そんな手越を見ると可哀想にも思えるけど、
手越にその覚悟がないのなら
仮によりを戻したとしても、また繰り返す。
そのとき傷つくのは
他でもないまっすーだ…。
「オレだって…オレだって
受け入れてやりたいと思ってるよ!!
でも…なんで!!
なんでよりによって
アイツなんだよ…っ!」
「言いたくないけど…
亮ちゃんだから、じゃない?」
「っ! わかってるよ!!
だから……だからムカつくんだよ!!」
「……わかるよ?
手越の気持ちもわかるけど…。」
「全然知らないヤツなら、いーよ。
でも、知ってるヤツは嫌じゃん!
それが自分に近ければ近いほど…。
小山さんだってそうだろ?
もしシゲが、山下くんと…とか。
そんなん……赦せる?」
「わかんないけど、」
「ほらな! やっぱ、そうだろ?!」
「まだ、途中なんだから。
ちゃんと最後まで聞きなさいよ、貴方…苦笑
わかんないけど、
シゲの話は…最後まで聞くよ?」
「話…?
言い訳じゃん、そんなん…。」
「手越……、それは違うよ。
仮に内容は同じでも、
こっちから聞いてあげれば
理由になんの。
でも、相手から話し出せば
言い訳になんの。
まっすーの話を言い訳にしてんのは…
手越なんじゃないの?」